ドッグフードの選び方 悩み・症状別で探す

トイプードルの食物アレルギーを徹底解説!対策フードの選び方とは?

まんまるなおめめに、ふわふわもこもこの毛がチャームポイントなトイプードル。しかしその特徴ゆえに、体質的にも遺伝的にもアレルギーを起こしやすい犬種でもあります。そのため、トイプードルを飼っている方で、涙やけが出ている、体を痒そうにしている、自慢の被毛の質が悪くなったなどと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

トイプードルがアレルギーを起こしてしまう理由はたくさんありますが、今回は、食物アレルギーにフォーカスして解説していきます。食物アレルギー対策にいいフードの選び方、愛犬に食物アレルギーが出てしまったらどうケアしたらいいのか、アレルギー対策フードを食べてくれないときの対処法などもご紹介しますので、参考にしてくださいね!

もくじ

トイプードルに起こりがちな食物アレルギーの症状とは?

トイプードルに起こりやすい食物アレルギーの症状として、

  • 涙やけ(目の周りが茶色くなる・涙が出る)
  • 被毛トラブル(毛がパサパサ・毛艶が悪くなる)
  • 皮膚炎(痒がる・皮膚が赤くなる・フケ)
  • 耳ダレ(異臭がする、痒がる)
  • うんちの状態が悪くなる(下痢、軟便)
  • 嘔吐

などがあります。こういった症状が出ている場合には、フードを見直してみましょう。

これらの症状はフードを替えてしばらくしてから起こることもありますし、今までと同じフードを与えている場合でも起こりうること。日々の愛犬の健康チェックが欠かせません。しかし、症状に気づいたとしても、どうしたらいいのか?と悩む飼い主さんも多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのは、アレルギー専用のフードに切り替える食事療法です。

しかし、犬が食物アレルギーを起こしやすい食材(アレルゲン)がわからなければフードを見直しようがありません。犬がアレルギーを起こしやすい食材は、

  • 乳製品
  • トウモロコシ
  • 小麦
  • 大豆
  • 穀物
  • 牛肉
  • 鶏肉

などが挙げられますが、これらはくまでアレルゲンの一例で、個体差もあり、中には、豚肉でもアレルギー症状が出る子もいます。

特に敏感な子の場合は、添加物や質の悪い肉や魚が使用されていることが原因で、消化がうまくできずにアレルギーが出てしまう子もいるため、フードに使用されている原材料を把握しておくことはとても大切なんですよね。今回はアレルギー対策にいいフードの選び方をご紹介しますので、その情報をもとに愛犬にピッタリなフードを見つけてくださいね!

ドッグフードにアレルゲンが含まれているかはどこでわかる?

ドッグフードを選ぶときには、パッケージに記載されている「原材料(原材料表)」と書かれているところを必ずチェックするようにしましょう。パッケージの裏面や側面に必ず表記されています。ドッグフードの原材料には、ペットフード安全法やペットフード公正取引協議会で決められているルールに従って表記しなければなりません。

そのルールとは、

  • 原材料として使用されているものが多い順に表記する
  • 使用しているものをすべて表記する(※アミノ酸やビタミンなど、一部、まとめて記載することが認められているものもある)

となっています。つまり、なにが入っているのかが必ず記載されているということでもあり、入っているのに記載しないということはできません。

原材料に記載されている内容から、先ほどアレルゲンとしてご紹介したものが入っていないかチェックできるようになっています。脱脂粉乳、脱脂大豆、コーングルテン、乾燥卵という紛らわしい表記になっているものもあるので、注意しましょう。

加工品の場合は/(スラッシュ)を用いて、詳細を記載していあるケースもあります。(例:油脂加工品/大豆を含む)

なお、特に気をつけたい化学合成添加物(BHA、BHT)などは、原材料の最後のほうに記載されているため、見落とさないように最後までしっかり確認するようにしてくださいね。

アレルギーが出ているトイプードルにいいフードの選び方

食物アレルギーが出ているトイプードルのフードを選ぶには、どんなことに着目したらいいのでしょうか?ひと言でドッグフードといっても、本当にたくさんの種類のフードがあるので、迷ってしまう人もいることでしょう。

ここでは、アレルギー症状が出ているときに、気をつけたいポイントをご紹介します。フード選びの基準として、参考にしてみてください。

アレルゲンが多い食材を使用していないドッグフードを選ぶ

先ほど挙げた、乳製品、トウモロコシ、小麦、大豆、穀物、卵、牛肉、鶏肉といった、アレルゲン(抗原物質)が多い食材が使用されてないフードを選ぶようにしましょう。

穀物はイネ科の作物の種子の部分に該当するもののことを指し、

  • キビ
  • 玄米
  • 大麦
  • ヒエ
  • アワ

などが該当します。ただ、どれが穀物なのか…と不安に感じる人もいるのではないでしょうか?

実際に、「擬穀・擬似穀物」といわれる、穀物に似ているけど穀物には該当しないもの(キヌアなど)もあります。「これって穀物?」と一つひとつ、穀物か否かを見極めるのが手間だと思う人は、グレインフリー(穀物不使用)のフードを選ぶのもいいですね!

低アレルゲンなラム肉や鹿肉・馬肉を使用したフードがおすすめ!

ラム肉や鹿肉、馬肉は高たんぱく・低カロリー・低アレルゲンな食材です。しっかりたんぱく質も取れて、アレルギーも出にくいというメリットがあるため、近年、これらを使用したドッグフードも増えてきています。こういったお肉が主原料として使用されているフードを選ぶのも、アレルギー対策として有効です。

ラム肉や鹿肉、馬肉は「新奇たんぱく質」と呼ばれ、犬がこれまでに食べたことがないため、アレルギーが出にくい食材とされています。

そもそも食物アレルギーは、これまでに食べたことがある食材のたんぱく質に対して、免疫が過剰反応してしまい、攻撃してしまうことから起きているのです。「体に悪いものが入ってきた」と反応して、それを追い出そうとします。

免疫が「これはダメなもの」と認識しているため、その食材を食べる度に、追い出そうとして攻撃するメカニズムから起こるのがアレルギーの原因です。逆にいえば、食べたことがないものであれば、過剰反応するリスクも減るということ。ですので、主原料のたんぱく質が異質のものに変わるだけで、ケロッと攻撃をしなくなり、アレルギー症状が治まることもあるのです。

主原料の主原料となるたんぱく質を替える手段は、「除去食検査」といって動物病院のアレルギー検査でもおこなわれています。アレルギーを抑えるにはまず、アレルギーを起こす食べ物を与えないこと。そういった意味でも、主原料が異なるフードに切り替えるのは効果が期待できるのですね!少量パックのもので試して、愛犬の様子を見るようにするとよいでしょう。

不飽和脂肪酸を歩踏むに含む魚が主原料のフードを選ぶ

必須脂肪酸であるオメガ3(n-3:リノレン酸)を豊富に含む、魚が主原料になっているフードを選ぶのもおすすめです。オメガ3は脂肪酸の中でも不飽和脂肪酸とよばれ、体内で生成できないものですので、食べ物から摂取する必要があります。オメガ3には、抗炎症作用(皮膚の炎症を抑制する作用)があるため、アレルギーが出ている子にはもってこい!

不飽和脂肪酸には他にも、

  • 皮膚を丈夫にする
  • 関節炎ケア
  • 被毛ケア

の効果が期待できるため、アレルギーで被毛に異常が出ている子にもピッタリ!

ちなみに、オメガ6(n-6:リノール酸)も合わせて摂取したい不飽和脂肪酸で、不足するとアレルギーを引き起こしてしまいます。ただし、過剰に摂取するとアレルギーの原因になる可能性もあるので注意しましょう。

最近ではサーモンやタラ、ニシン、かつおなど魚を主原料にしたフードもたくさんありますので、アレルギー対策とはいってもフードの選択肢に困ることはありません。

補足ですが、オメガ3は魚以外にも、亜麻仁油やえごま油にも豊富に含まれていますので、これらが配合されているフードを選ぶのもありですね!

整腸作用があるプロバイオティクス配合のものを選ぶ

食物アレルギーで消化がうまくできないことから、腸内環境が悪くなりお腹を壊してしまうこともあります。そのため、腸内フローラのバランスを整える作用のあるプロバイオテイクス配合のフードを選ぶのもいいですね。プロバイオティクスとは、

  • ビフィズス菌
  • 乳酸菌

などがあります。

ただし、プロバイオティクスを摂取するだけでは実は効果がありません!プロバイオティクスは食物繊維やオリゴ糖をエサにして増殖できるため、食物繊維やオリゴ糖もバランスよくとれているフードを選ぶようにしましょう。なお、ビフィズス菌や乳酸菌の場合、乳製品由来のものもあるため、注意が必要です。

これまでにもお伝えしたように、乳製品にアレルギーがある子もいます。その場合、乳製品由来のプロバイオティクスが合わない可能性もあるのです。前もって調べられそうであれば、なに由来のビフィズス菌・乳酸菌なのかチェックしておくとなおよし!乳製品由来ではない乳酸菌を配合してあるフードもあるので、気になる場合は事前に調べておくと安心ですね。

化学合成添加物不使用の無添加フードを選ぶ

化学合成添加物が原因でアレルギー症状が出てしまう子もいます。そのため、「無添加」という記載があるフードを選ぶのもおすすめです。

特に、

  • 着色料(赤色〇号、黄色〇号という表記があるもの)
  • 香料
  • 酸化防止剤、保存料(BHA、BHT、エトキシキン、ソルビン酸カリウムなど)

が使用されているものは避けるようにしましょう。

ペットフード安全法では、化学合成添加物の使用は禁止とはなっていませんが、1日の摂取量に上限があるものもありますし、中には発がんリスクがあるとされているものもあります。

そもそも化学合成添加物とは言葉のとおり、化学的に合成して人工的に作り出されたもので、自然界にはないものです。犬がうまく消化できないことがあっても当然ともいえますよね。

特に、注意したいのは着色料。犬にとって美味しそうな色かどうかは関係ありません。つまり、人間が美味しそうに見えるからとわざわざ色をつけているだけに過ぎないにもかかわらず、それで愛犬にアレルギーが出ているのであれば本末転倒ですよね。無添加のフードは少し高くなることもありますが、愛犬の体調を優先に考えるようにしてあげましょう!

主原料が良質なたんぱく質のものを選ぶ

主原料が肉や魚といった良質なたんぱく質のフードを選びましょう。良質なたんぱく質とは、必須アミノ酸をバランスよく含む食材のことを指します。そもそもたんぱく質とは、アミノ酸が集まってできた物質のことで、皮膚の生成、血液、被毛など、あらゆる生きるために必要な組織を構成するために欠かせない成分です。

そんな大事なたんぱく源となる原材料ですから、必須アミノ酸のバランスが悪いもので摂取していたら、足りないアミノ酸が出てきて、皮膚や被毛に影響が出てしまう危険もあります。しかし、ドッグフードの原材料を確認してみると、消化しにくい小麦やコーンが主原料になっているフードもたくさんあるわけです。

さきほど少し触れたように、アレルギーはたんぱく質を攻撃して起こることが多いとはいえ、たんぱく質だけが原因というわけでもありません。ですので、お肉や魚を排除するということではなく、必要なアミノ酸をしっかり吸収できる良質なたんぱく質は必要不可欠です。犬にはたんぱく質は欠かせない成分ですので、質のいい主原料のフードを選ぶようにしましょう。

今出ているアレルギー症状はどうケアすればいい?

今すでに出ているアレルギー症状には、どう対処したらいいのでしょう?痒そうにしていたり、皮膚炎が起きていたり、涙で目の周りが汚れたりしているのであれば、今すぐできる対処法も知りたいですよね!

フード切り替え以外にもできることはありますので、ケアの仕方についてもご紹介していきます。

シャンプーは低刺激シャンプーを使用する

アレルギーが出て、痒がっていたり、皮膚に炎症が起きている場合には、低刺激のシャンプーを使用するようにしましょう。低刺激ではないシャンプーを使用してしまうと、皮膚炎が悪化してしまい、余計にかゆがってしまったり、フケが出るようになってしまうこともありえます。洗う際も、力を入れないように注意してください。

ただし、動物病院などで、皮膚炎を治療するための薬用シャンプーを使用するように言われた場合などは、症状によってシャンプーの頻度も異なることがあります。そのため、薬用シャンプーを使用する場合には、しっかり獣医に相談するようにしましょう。

耳だれがあるときは耳掃除をする

耳だれ(耳を痒そうにしている、耳から異臭がする、耳に茶色い粘り気のあるヤニがついているなど)がある場合は、耳掃除をしてあげましょう。耳掃除はあくまで優しく耳の内側をコットンなどで拭くだけでかまいません。汚れの状態によって頻度は異なりますが、やり方を間違えると悪化してしまうこともあるので注意しましょう。

というのも、健康な子の場合であれば、耳掃除は本来必要ありません。特にトイプードルの場合、長毛種な垂れ耳の犬種ですから、ウェットタイプの胃やクリーナーなどを使用してしまうと、かえって耳に湿気がこもり、耳の中が不衛生な状態になってしあうことがあります。そのため、汚れを見つけたら軽く拭き取るだけにとどめるようにしてあげてくださいね。

フードを変えたときはうんちの状態もチェックする

フードを替えた場合には、アレルギー症状が治まっているかも気になるところですが、必ずうんちの状態もチェックするようにしましょう。犬のうんちは健康のバロメーターです。フードを替えてもなんの問題もなく、健康ないいうんちをしていればいいのですが、中には新しいフードに体が馴染まず、お腹を壊してしまう子もいます。

フードを替えたとき、うんちの量が多少増える・減る、うんちの色がこれまでと変わるなどは、明らかにおかしい変化でなければ、そこまで気にしなくても構いません。繊維量や消化吸収率、原材料はフードによって異なるため多少変化するのは当たり前のことだからです。しかし、

  • 便秘になった
  • 軟便、下痢気味
  • うんちが硬すぎる

などの場合は、フードが合っていない可能性もあります。

フードを切り替えてしばらくは、うんちの状態が不安定になることはどんな子でもありえますが、様子を見ても改善しないようであれば、そのフードはやめておいたほうがいいでしょう。新たにお腹に不調が出てしまっていることも考えられるため、今まで出ていたアレルギー症状が軽減されたからといって、与え続けないようにしてください。

涙が出てきたらすぐに拭いてあげる

涙やけがあるとき、涙が出ているときは、見つけたらすぐに、衛生的な柔らかいコットンなどで拭き取るようにしてください。このときも、耳のケアと同様に優しく拭き取るようにしましょう。涙が出ているままになっていると、そこから細菌が繁殖して、眼病に発展してしまう危険があるからです。拭いても止まらないからといって、放置しないようにしてくださいね。

アレルギー対策フードを食べてくれないときの対処法

せっかく選んだアレルギー対策フードですが、食べてくれなければ元も子もないことになってしまいますよね。フードが替わると警戒して食べてくれない子、フードジプシーな子もいますが、だからといってその都度新しいフードに切り替えるのは得策ではありません。飼い主さんの負担にもなりますし、愛犬の選り好みを助長してしまうこともあるからです。

でも、食べないと心配になりますよね。どうやれば食べてくれるのでしょう?ここからは、フードを切り替えたときに食べてくれなくなった子への対処法をご紹介します。簡単にできるものもありますので、フードジプシーだからといって諦めないで、できることを試してみましょう!

ドライフード・ウェットフードを混ぜる、切り替えて与える

ウェットフードはドライフードより、香りが立ちやすいため嗜好性が強い特徴があります。そのため、食欲をそそるアイテムとして、新しいドライフードにウェットフードを混ぜて与えるのも手です。新しいフードの香りに馴染めずに食べない子もいますから、香りが嫌で食べない子の場合には有効な手段といえます。

また、一切食べてくれないのは困りますので、朝ご飯にドライフードを与えたら夜はウェットフードを与えるなど、切り替えることで食べさせることも可能です。ウェットフードの強みを最大限にいかした対処法ですが、量をあまり食べない子の場合は、ウェットフードの場合、ドライフードと同量食べても、必要カロリーが取れないため注意してください。

なお、ウェットフードを混ぜる場合には、ドライフードをウェット分だけ減らすようにしましょう。

総合栄養食にもドライフード・セミモイスト・ウェットフードと異なるタイプがあるので、愛犬が食に興味を示すよう、上手に食べさせるアイテムとして使い分けてみてくださいね。

フードをふやかす・フードをあたためる

ドライフードをふやかしたり、あたためたりすることで、フードそのものの香りが立ちやすくなります。これをするだけでも、愛犬の「食べたい!」という思いを引き出すことができるのです。ふやかす場合は、30度から40度ほどのぬるま湯で10分から15分ほど放置するだけでふやかすことができます。このとき、熱いお湯は使用しないようにしましょう。

あたためる場合は、ステンレス製のフードボールをお湯につけて、フードボールをあたためてから、フードを入れる方法がおすすめです。これだけでも効果はありますので、フードボールをアツアツにしてしまわないように注意しましょう。電子レンジを使用する場合は、ほんの10秒程度で構いません。ただし、熱くなりすぎてしまわないようにしてください。

冷めるまで食べられないだけではなく、熱くしすぎてしまうと、フードの栄養素を壊す可能性もあります。

そもそも犬は、フードの見た目や味で食欲をそそられているわけではありません。嗅覚で食欲をそそることができますので、ふやかしたりあたためたりすることで、香りを引き立たせてあげてみてくださいね。

ふりかけやトッピングで嗜好性をアップさせる

犬の食欲をそそるために、犬用のふりかけやトッピングなども販売されています。こういったアイテムを上手に使って愛犬の興味をそそりましょう!ふりかけやトッピングは購入しなくてもかまいません。

特におすすめなのが鰹節のトッピングです。最近では鰹節配合のフードも増えていますが、食いつきのよさには定評があります。

また、他にも、

  • 茹でた野菜
  • カットしたフルーツ

などでも、興味を持たせることは可能です。野菜やフルーツは犬が食べても問題ないもの(りんご、にんじん、さつまいもなど)を選んでくださいね。食べなかったフードでも、トッピングのおいしい香りにそそられて、そのままペロッとたいらげてくれることも期待できますよ。

フードローションをして飽きさせない工夫をする

フードに飽きてしまって食べないこともあります。その場合には、定期的にフードを切り替える(フードローションをする)のも有効です。フードローションをすることで、

  • 栄養素の偏りを防ぐことができる
  • フードに飽きさせない

というメリットもあるため、アレルギーがない子や食いつきに問題がない子でも取り入れているご家庭もあります。

ただし、あまりに短期間でフードを替えるのは、消化器に負担がかかることもあるので、フードローションのスパンは最低でも 2ヶ月は取るようにしましょう。

また、フードローションの場合には、アレルギーがあっても、食べられるフードをいくつか選定しておく必要があります。

ただでさえ、

  • フードを警戒しやすい子
  • アレルゲンが多い子
  • フードを選り好みが多い子

などの場合は、ローションするフードの選定自体が困難なこともあるかもしれません。しかし、2種類のフードでローションすることも可能なので、最低でも 2種類は愛犬が食べられるものを見つけておくとよいでしょう。

手作りで療法食をつくってあげることは可能?

アレルゲンを抜いて、手作りでアレルギー対策になる療法食をつくってあげることも可能です。ただし、手作りフードの場合は、ただアレルギーが起こるものを抜いたらいいというわけではありません。栄養素に関する知識も必要ですし、気をつけておくべきポイントもあります。具体的にどうしたらいいのかもご紹介していきますので、参考にしてくださいね。

アレルギー対策フードを手作りするときのポイント

大前提として、アレルギーが出やすい原材料は使用しないようにしなければなりません。また、動物病院でアレルギー検査をして愛犬のアレルゲンがなになのかをわかっているのであれば、それらを省いたもので作るようにしましょう。ただ、間違った作り方をしてしまうと、栄養素が偏ってしまったり、症状を悪化させたりする危険もゼロではありません。

そのため、手作りフードで対策をする場合は、動物病院でアレルギー検査を受けた上で、獣医に相談をしながら作るというのが理想的です。また、肉・魚は菌を死滅させるよう加熱処理をするようにしましょう。野菜も硬いものは茹でて、噛みやすい柔らかさにしてあげなければなりません。

そして、一番重要なのは栄養素がしっかり補えていることです。愛情たっぷりで愛犬の不調をケアしてあげたいという気持ちはわかりますが、簡単なことではないので細心の注意を払うようにしてください。インターネットで紹介されているような手作りフードはあくまで一時的なものであり、長期間与える前提で提案されているものではありません。犬の栄養素の正しい知識をつけるようにしてくださいね。

アレルギー対策フードを手作りするときの注意点

療法食に限った話ではありませんが、手作りフードの場合はミネラルやビタミンが不足してしまいがちです。こういったときのために、犬用のビタミンやミネラルのサプリメントも販売されています。手作りなのにサプリメントは嫌だなと思う人もいるかもしれませんが、手作りでは補いきれないため、しっかりサプリメントで不足分はサポートしてあげましょう。

アレルギー対策フードはどこで購入できる?

アレルギー対策にいいフードは、ホームセンター、ペットショップなどの実店舗でも販売されています。ただし、実店舗の場合、取り扱い商品の数に限りがあるので、インターネットショッピングをうまく活用するとよいでしょう。インターネットショッピングであれば、送料無料やポイントも貯まるメリットもあるので、上手に使うとお得に購入できることもあります。

なお、インターネットショッピングで購入する場合は、転売品や並行輸入品などの可能性もあるため、購入前に賞味期限や転売禁止商品で割高になっていないかなどもチェックしておくとなおよしです。また、フリマサイトなどでの購入はあまりおすすめしません。賞味期限ギリギリのもの、開封後の商品などの被害が実際にあります。

せっかく買ったのに、賞味期限切れ間近なものだったら品質も心配になってしまいますし、開封後のフードにいたっては、空気に触れて酸化してフードが劣化してしまっていく可能性もあるのです。購入して不快な思いをしないよう、安全な購入先を選ぶようにしておきましょう!

アレルギーの犬に関するよくあるQA集

アレルギーが出ていると、飼い主としてもいろいろ心配なことも増えますよね。特にフードを切り替えるときは、

  • 食べなかったらどうしよう…
  • 合わなかったらどうしよう…
  • 替えてもダメだったらどうしたらいいのだろう…
  • どういうフードにしたらいいのか…

など、自分の対応次第で愛犬の体調にダイレクトに影響が出ることを懸念することもあるでしょう。

ここでは、アレルギーの犬に対するよくある質問をピックアップしてまとめてご紹介します。飼い主の不安を少しでも解消できる内容もあるでしょうから、参考にしてみてくださいね!

以前のフードが残っているのですが与えても大丈夫ですか?

アレルギーが原因で、療法食に切り替える場合、これまでに食べていたフードが残っているからといえど、与え続けることは原則控えたほうがよいでしょう。そもそも、フードが原因でアレルギーが出ているのですから、それを与えるのはあまりおすすめできません。

ただし、急にガラッとフードが替わってしまうと、

  • 怖がって食べようとしない
  • 消化器に負担がかかってしまう

ということもあります。特にこれまで同じものしか食べたことがない場合には、急に食べたことがないものが体に入ってきたことで、お腹を壊してしまう可能性も否めません。

新しいフードを食べない場合は、ご紹介した食べてくれないときの対処法を駆使しながら、最初のうちはしばらくブレンドして与えるというやり方もひとつです。しかし、なににアレルギーが出ているのかを明確に知りたい場合は、ほかのフードをブレンドしてしまうと、症状の変化がわかりにくくなってしまうため、ブレンドなどはしないようにしてください。

フードにアレルゲンが含まれているかはなにでわかりますか?

ドッグフードのパッケージには、必ず原材料が記載されています。そのため、フードの原材料を確認すると、どういった食材が配合されているか確認することは可能です。また、フードのメーカーにもよりますが、インターネットのメーカー公式でフードの詳細を開示しているものもあります。

アレルゲンの有無のみならず、

  • このフードはどういったことにいいのか
  • どういった工夫がされているのか

などの情報も知ることができるので、気になる人は一度、メーカー公式のサイトを確認してみるのもいいですね!

療法食に切り替えてどのくらいから変化がわかる?

フードを切り替えたからといって、すぐに効果がでるというわけではありません。中にはケロッと症状が治まる子もいるのは事実ですが、アレルギーの出方・症状レベルによって時間がかかってしまうこともあります。

たとえば、皮膚炎が起きている場合は、フードを替えたからといって、2、3日で健康な皮膚に戻るというわけではありません。

犬の皮膚再生サイクル(ターンオーバー)は20~30日前後といわれているため、少なからずフードを替えてから1ヶ月弱は様子をみることになります。徐々によくなってきているか、他の気になる症状が出てきていないかを確認しながら、フードが合っているかどうかを見極めるようにしましょう。

ただし、経過をみている期間だとはいえ、明らかに異変が出ている場合には、ただちに新しいフードを与えるのはストップしてくださいね。新しいフードでなにか別のトラブルを起こしてしてしまうというケースもゼロではありません。経過観察中には、うんちの状態、愛犬の様子もしっかり確認してあげましょう。

療法食にしたけど改善している様子がない…どうすればいい?

独自の判断でフード切り替えてみたけど、症状がよくならないという場合は、できるだけ早く動物病院に相談するようにしてください。というのも、実はアレルギーが原因ではなく病気が原因だったということもあるからです。愛犬の不調が食物アレルギーのせいだと決めつけて考えてしまうと、こういった大きな落とし穴にはまってしまうことがあります。

痒そうにしてるのは実はノミダニが原因かもしれません。あるいは、過剰なシャンプーやブラッシングで皮膚が弱っているだけというケースもあります。涙やけもアレルギーが原因ではなく、角膜の傷や異物のせいかもしれません。フードを切り替えても効果がない場合には、一度、しっかり診察を受けてみることをおすすめします。

まとめ

トイプードルのアレルギー症状は、フードを切り替えるだけで軽減することがあります。

  • アレルゲンがないフードを選ぶ
  • 低アレルゲンの主原料のフードに切り替える
  • オメガ3を意識的に取り入れてみる
  • 無添加フードを選ぶ

など、ちょっとしたポイントに注意するだけで、症状が緩和することもあるので、フード選びは慎重になってあげたいですね。また、フードを切り替えることが負担になってしまう子もいるため、飼い主は焦らずに、ゆっくり愛犬の様子を見るようにしてあげましょう。

焦ってころころフードを切り替えるのではなく症状が緩和しないようであれば、しっかり獣医さんにアドバイスをもらうことも必要です。柔軟に対処できるよう、正しい知識で愛犬と向き合ってあげましょうね!

  • この記事を書いた人

ささみ

ペット栄養管理士、ドッグトレーナーの資格を持ち、人生の大半を犬にまつわる仕事に携わってきました。現在は、これまでに得た知識や経験を活かし、会員数2000人のオンラインサロンのオーナーを務めています。 他のサイトでは掲載されていない独自の切り口で情報発信しつつ、ミニマリストに暮らしています。