あなたは愛犬のドッグフードはどこで買っていますか?同じものであれば少しでも安い方が良いですよね。最近は通販サイトなどを見ると安いドッグフードに『並行輸入品』と記載されているものを見かけることがあります。
この並行輸入品とはどういったもので、その安全性は大丈夫なのでしょうか。この記事ではそんな疑問に答えるべく並行輸入品のドッグフードについて、その仕組みを解説していきたいと思います。
ドッグフードの並行輸入品とは?
日本流通自主管理協会(AACD)にて並行輸入品とは『正規代理店ルートとは別のルートで真正品を輸入すること』と明記されています。
通常であれば海外の日本法人や、メーカーと販売契約を結んだ正規代理店が商品を輸入し日本で販売をするのですが、この海外で売られている商品を第三者が海外から直接買い付け消費者へ販売することを言います。並行輸入品は正規品に比べて価格が安いこともあり、古くから高級ブランド品などでは良く用いられる販売手法で最近ではドッグフードでも良く見られるようになりました。
ちなみに海外でしか買えない商品など日本法人や日本の代理店がない場合は、そもそも正規品というものがないので並行輸入品と分けるような考え方はしません。
ドッグフードの並行輸入品と正規品の違いとは?
商品の仕入れルート、販売店が違うだけで同じ商品なのでしょうか?商品自体が同じなら品質に違いはないのでしょうか?同じ商品、品質なら少しでも安い方がよいですよね。
実は正規品と並行輸入品は似て非なるものなのです。正規品は日本の代理店が"日本で売る"ために契約をします。このため同じような商品でも少しずつ日本仕様になっていることが多くあります。
例えばアメリカから輸入するドッグフードがあるとしましょう。アメリカの乾燥した気候や品質管理環境では賞味期限を2年としたドッグフードでも日本の高温多湿で厳しい品質管理環境で販売する際には、これが1年となる場合があったりします。その販売地域の環境に合わせた見直しが行われるのです。
さらにパッケージに使われる素材によってもフードの品質劣化の進み方が違ったりしますから日本仕様のパッケージ素材に変更したりすることもあります。
一方で並行輸入のドッグフードは
フードによっては日本の品質規格や環境に合わせて原材料を微調整する場合もありますが、並行輸入品の場合は海外仕様そのままのものを仕入れることになります。パッケージの原材料表記も海外の言語で書かれており、飼い主さんにとってはフードに何がどれだけ使われているのか調べるのもひと苦労でしょう。
このような品質の違いによって、もし愛犬の健康被害が出た場合でも正規代理店であれば、保障やサポート体制もしっかりしているでしょう。並行輸入販売店が必ずしもサポート体制が整っていないとは言えませんがやはり正規代理店の方が安心はできそうですよね。
正規ルートで輸入される商品であれば製造から輸送までのルートがしっかり確立されていて生産されてから最短時間で販売店に並べることが出来ますが、並行輸入品の場合、そもそも海外に輸出されるためには作られていませんから、製造されてから輸送されるまで長い時間を要している可能性もあります。
本国での売れ残りなどを安く仕入れている場合もあるかも知れません。食べ物である以上、鮮度にはこだわりたいですよね。
ちなみに他の視点でも、ドッグフードのこだわり方をまとめています。
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並行輸入品の偽物混入の可能性について
海外から輸入してまで欲しいと思えるほど魅力のある商品なら偽物があってもおかしくありませんよね。はたして並行輸入品には偽物が販売される可能性はあるのでしょうか。これについては可能性がゼロとは言えないというのが答えです。正規品であれば仕入れ先もしっかりと明確になっていますし偽物が混ざる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。
一方で並行輸入品については輸入される段階で真贋チェックはもちろん行われませんし輸入者が偽物と分かっていて輸入する場合はもちろん、意図していなくても偽物が混ざる可能性はあるでしょう。最近ではプレミアムを売りにしているドッグフードに安い外国産の偽物が出回っているとの噂もありますから、並行輸入品を買う場合にはしっかり信頼できる販売店なのか見極めることが必要になってきますね。
人の場合でもサプリメントなどの個人輸入での健康被害が度々話題なっていますし大切な愛犬にも信頼できるものを食べてもらいたいものですよね。
まとめ
- 正規品と並行輸入品は似て非なるもの
- 偽物の可能性はゼロではない。並行輸入品を買う場合にはしっかり信頼できる販売店で
ここまで並行輸入品のリスクを書いてきましたが、決して並行輸入品=悪ではありません。違法な商売をしているわけではありませんし、法に触れる成分が入っているわけでもありません。中には個人輸入でしか手に入れることが出来ない商品もあるでしょう。大切なのは飼い主さんがこれらのリスクを知り納得して買うことなのではないでしょうか。
この記事があなたのペットライフの一助になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。