あなたは愛犬に自分の食事を与えたことはありますか?
犬は好奇心が旺盛なので人間の食べ物にも興味を示し食べたがることが良くあります。
ここでは、犬を飼っている人ならば一度は考えたことがある「人間の食事を愛犬に与えることの危険性」についてご紹介していきます。
もくじ
犬と人間の食性の違いについて
ご存知の通り、人間は肉も野菜も食べることができる雑食性の動物です。
これに対し犬はどうでしょうか?
犬は解剖学的にみると肉食性の動物に分類されていますが、実際には肉類も野菜類も両方食べることができる人間と同じ雑食性になります。
※ちなみに猫は解剖学的にも実際の食事でも肉食性になるため与えるエサには注意が必要です。
じゃあ、犬も人間も同じ雑食性ということは、人間と同じ食事を与えても良いってこと?
これについては両者同じ雑食性であるものの、その身体の構造から注意が必要になります。
犬と人間の消化能力の違いについて
犬に人間の食事を与えることの危険性を理解するには、まず両者の消化能力の違いを知っておくと良いでしょう。
これは消化能力を大きく左右する腸の長さにヒントがあります。
腸は動物ごとにその長さが大きく違います。一般に消化に負担のかからない肉を食べる動物の腸は短く、逆に消化が難しい草を食べる動物ほど腸が長い傾向にあります。
例えば、人間の腸は体長の12倍ほどと言われており、これに対し犬の腸は体長の6倍ほどになります。
ちなみに草食動物である牛は体長の30倍近い長さがあり食性による違いが良く分かります。
これだけでも犬には消化に負担のかかる食べ物はあまり食べさせない方が良いのが分かります。
また、人間の食事は糖質、タンパク質、脂質の3大栄養素の中でも消化に負担がかかる脂質が多く含まれる傾向があり、犬に食べさせるのはあまりオススメできません。
さらに脂質は1グラムあたりのカロリーがタンパク質や糖質の4kcalに対し9kcalと高いため、ドッグフードに比べ同じ量の食事の場合カロリー過多になり肥満になりやすいといえるでしょう。
犬も人間と同様に肥満になるとそこから様々な病気につながる可能性があるため注意が必要です。
飼い主がしっかりとコントロールしてあげてください。
絶対に食べさせてはいけない食べ物
人間にはなんともない食べ物でも犬が食べた場合に中毒症状を起こす食べ物があります。
そのような理由から犬に絶対に食べさせてはいけない食べ物をいくつか紹介します。
NG食材①|ネギ・玉ねぎ・ニラなどのネギ類
犬に与えてはいけない食べ物として一番有名なのはネギ類ではないでしょうか?
これらネギ類には犬にとって有害なオチ硫酸化合物という物質が含まれています。
これを体重の0.5%以上を摂取すると貧血、下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こす危険があるとされています。体重の軽い小型犬は特に注意が必要です。
料理などでネギ類を触った後もしっかりと手を洗うようにしましょう。
また、ネギ類はハンバーグなど人の食事に知らず知らず使われている場合がありますので注意してください。
NG食材②|チョコレート
チョコレートの原料であるカカオに含まれるテオブロミンという成分が中毒症状を引き起こすと言われています。また、カフェイン等の犬にとって有害な成分も含まれています。
チョコレートなどのお菓子はテーブルや部屋に置きっぱなしにしているご家庭もあるのではないでしょうか?
犬を飼っている場合は注意が必要です。
NG食材③|イカ・タコなどの魚介類
イカやタコ、アサリやハマグリなどの貝類にはチアミナーゼといわれる中毒症状を引き起こす成分が含まれています。
また噛みきれずに飲み込み、器官を詰まらせたり、そもそもが消化されづらい食品も多く食べさせてはいけません。
塩分過多に注意する
中毒を起こさない食べ物でも注意が必要なものとして塩分過多があげられます。
人間同様に犬も塩分の摂りすぎは身体に害です。
また、犬は味覚の中でも塩味を感じる感覚が弱いとされ、塩分の高い食事でも抵抗なく食べてしまいかねません。
人の食事は塩分が高い傾向にあり、これを犬が食べた場合、長期的にみて心疾患などの健康に影響が出る可能性があるため注意が必要です。
最後に
かわいい愛犬にせがまれるとつい自分の食事を与えてあげたくなってしまう気持ちは十分に理解できます。
ただ、愛する我が子のためを思ってやったことが逆効果になってしまい、愛犬に予期せぬ健康被害を起こしてしまう事になってしまうかもしれません。
基本的に愛犬にはドッグフードや犬用に成分を考慮して作った食事を与えるのが正解といえるでしょう。
人の食事を与える場合でも、その内容に良く注意し、たまのご褒美くらいにしておくのが良いでしょう。
今回の記事が皆さまの愛犬との生活の一助になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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