健康管理の悩み

毛玉・もつれを増やさない!自宅でできる犬の簡単グルーミング

そもそも「グルーミング」って何?と思う方も少なくないと思います。日本では犬の身体のケアのことを「トリミング」という言葉にまとめてしまっていることが多いです。本来、「トリミング」は毛を刈って整える行為のみを意味しています。

「グルーミング」とはブラッシングやシャンプー、トリミング、皮膚や被毛のチェック、爪切りなどの犬の身体のお手入れ全般のことを指します。今回はグルーミングってそもそも何をするのか、その目的をご紹介します。

犬のグルーミングはどんなことをするの?

グルーミングは見た目をキレイにするだけではなく、健康面でのケアを行います。

ブラッシング

犬の毛をブラシでとかし、絡まりをほぐします。これは犬の被毛を健康に保つためにとても重要なステップです。

目、耳、歯のケア

犬の目や耳を清潔にし、歯磨きをすることはとても大切です。犬の目の周りについている目やにや涙をぬぐったり、耳の中にたまりやすい汚れを掃除してあげます。人間同様に歯磨きも犬にとってとても大切なケアです。

爪切り

犬の爪は伸ばしたままにすると血管が伸びてしまい切る時に出血してしまいます。また、爪が引っかかって割れたり折れてしまうこともあるので定期的にケアをしてあげましょう。

シャンプー

犬をシャンプーすることで臭いや汚れを取り除き、清潔な皮膚と被毛を維持します。シャンプーは犬用のものを使用し、犬の肌に合わせた温度のお湯を使用しましょう。

犬のグルーミングをする目的とは

犬のグルーミングは見た目をキレイにするだけでなく、健康面でもサポートすることができます。

衛生的な目的

犬は自分自身で身体を清潔に保つことができません。毛の中に隠れている汚れやノミ、ダニ、寄生虫などを取り除いてあげないと皮膚病の原因になります。定期的なグルーミングは犬を清潔に保ち健康的な状態を維持するために重要です。

毛のケア

犬の毛は健康状態や見た目に大きく影響します。毛のトリミング、ブラッシング、シャンプーなどのケアは毛を健康的で美しく保つことができます。

ストレス軽減

グルーミングは犬にとってリラックスできる時間になります。犬に優しく触れることで飼い主もストレスを軽減することができます。

コミュニケーション

グルーミングは愛犬と飼い主の間でコミュニケーションをとる良い機会になります。犬にとって飼い主から触れてもらい声をかけられることは愛情を感じとても良い関係性を築くのに役立ちます。

病気の早期発見

犬も皮膚病や耳の病気や歯の病気にかかります。定期的にグルーミングを行うことで日々の変化に気付きやすく、いつもと違うと違和感を感じた時にすぐに対処することができます。

犬のグルーミング道具をご紹介

犬のグルーミング道具には様々なものがあります。これからご紹介していくので用途にあったものを選んでグルーミングをしてあげましょう。

被毛を梳かし抜け毛を取り除く

ピンブラシ

中毛種〜長毛種の抜け毛処理やフケや埃取りに使用する基本的なブラシ。サイズは大小様々あるので犬のサイズに合った大きさのブラシや被毛の密度に合ったピンの長さのものを選びましょう。シングルコートの犬種であればシャンプー後のドライヤー時もピンブラシのみで被毛を乾かすことができます。

スリッカーブラシ

毛玉ほぐしや抜け毛の除去、シャンプー後のドライヤー時などに使用します。くの字型に曲がった針金状の細いピンでできているため、強く梳かしてしまうと犬の皮膚を傷つけてしまうので力加減や角度に注意が必要です。被毛に対して水平になるような動きで軽く梳かしていきます。

慣れないうちは顔まわりや足などはあまり使わない方が良いでしょう。初めて使う時は感覚を掴むまで少し練習するのも良いです。

コーム

毛玉の有無の確認やカット時、ブラッシングの仕上げなどに使用します。被毛の密度や毛の絡まり具合に応じて粗目と細目を使い分けることができます。被毛を少しずつかき分けてスリッカーで梳かした後にコームで引っ掛かりがないか確認しながらブラッシングの仕上げをしていきます。

毛玉がある場合は、犬の皮膚が引っ張られないように毛玉をつまみ、コームを縦にして少しずつ梳かしていくと解れやすくなります。

ノミ取りコーム

一般的なコームに比べて目が細く、犬の身体についたノミをかき出せます。また、耳の飾り毛のような毛が細く繊細な部分を梳かす時にも使えます。もしもノミがとれた場合は潰してしまうと卵が飛び散る恐れがあるため、潰さずにガムテープに貼り付け洗剤を入れた熱湯の中に入れるなどして処分することをお勧めします。

抜け毛除去用ブライ

抜け毛を除去することを目的としたブラシで、抜けた毛をピン先や刃先に絡めとり除去します。有名なものでは「ファーミネーター」がこのブラシに属します。強くやりすぎたり、同じ場所を何回も繰り返したり、頻繁に使用してしまうと毛が切れてしまったり、傷んでしまうので必要以上に使用することは控えましょう。

毛艶を出し、皮膚のマッサージ

獣毛ブラシ

豚毛や猪毛などで作られており、毛艶を出したい時やアンダーコートをあまり抜きたくない時に使用します。ブラッシングの仕上げや静電気予防にもなります。ブラシの柔らかさや長さもいろいろな種類があるため、柔らかいコートの犬には柔らかめのブラシで、剛毛な犬には片目のブラシを使うなど、被毛の質によって選ぶことができます。

ラバーブラシ

短毛種の抜け毛除去や皮膚のマッサージ、シャンプーをするときなどに使用します。ラバー素材で抜け毛を吸着してくれるので、カーペットなどの布製品についた抜け毛を掃除する際にも使えます。

被毛をカット、整える

カットバサミ

ハサミには親指で動かす動刃と薬指や人差し指で支える静刃があります。静刃で毛を受けて動刃でカットするのが基本的な鋏の使い方です。なるべく親指を動かしてカットすることでキレイに毛をカットすることができます。

スキバサミ

刃の間に隙間がありカットした毛先を自然な仕上がりにします。また毛量を調節する時に使用します。被毛に対して直角に刃を当てるとカットした部分が目立ってしまうことがあるので、被毛に対して並行気味にはを当ててカットしたり束ねたけを捻って切り込みを入れたりすると自然なぼかしができます。

バリカン

全体的なカットから、足裏や閘門周りのカットに使用します。刃の当て方を間違えると犬を怪我させてしまう恐れがあるので注意しましょう。慣れるまでは脇の下や内股などの皮膚が薄い箇所は避けた方が良いです。毛玉がある状態やキレイにブラシイングできていない状態でバリカンをかけると毛が絡まってしまうことがあるので、バリカンを使用する前はしっかりとブラッシングをしてから使用しましょう。

このほかにも爪切りやイヤークリーナーなど多くのグルーミング用品があります。用途に合わせて使い分けて愛犬にあったものを選びましょう。

まとめ

  • 犬のグルーミングはキレイにするだけではなく健康ケアにもなるのです!
  • 犬のグルーミング用品はいっぱいあります!愛犬にあったものを見つけよう。

今回は自宅でできる犬のグルーミングについてご紹介しました。犬のグルーミングは犬の健康と見た目をキレイに維持するために非常に大切な役割があります。また、愛犬と飼い主の絆を深めるのにもとても良いコミュニケーションツールです。

グルーミングをプロにお願いするのも一つの方法ではありますが、自宅で愛犬に触れることで日々の健康状態のチェックにもなるので、ぜひ飼い主さんが基本的なグルーミングをしてみてください。

  • この記事を書いた人

ささみ

ペット栄養管理士、ドッグトレーナーの資格を持ち、人生の大半を犬にまつわる仕事に携わってきました。現在は、これまでに得た知識や経験を活かし、会員数2000人のオンラインサロンのオーナーを務めています。 他のサイトでは掲載されていない独自の切り口で情報発信しつつ、ミニマリストに暮らしています。